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痛覚過敏の新しい分子メカニズムを発見 ~ショウジョウバエの研究から~

2018/07/13

筑波大学 生命環境系 本庄賢(特任助教)および米国インディアナ大学 Dan Tracey (Associate Professor)の研究グループは、キイロショウジョウバエを利用した研究から、痛覚神経の過敏応答を引き起こす新しい分子経路としてHighwireとBMPシグナル経路を発見しました。

本研究では、本庄特任助教らの研究グループが2016年に報告した痛覚神経の機能に関わる新規遺伝 子の中から、Highwireの機能メカニズムに着目して解析を進めました。その結果、痛覚神経でのHighwireの 機能異常は痛覚神経細胞内のBMPシグナルの過剰な活性化(亢進)を引き起こしており、この細胞内BMPシグナルの亢進が、痛覚神経の刺激への過剰反応、および個体レベルでの痛覚過敏を引き起こすことを突き 止めました。

図 BMP シグナル経路と本研究の結果の模式図
左図:細胞内 BMP シグナル経路の活性化は、細胞外で BMP リガンド結合した BMP 受容体複合体によ り、Smadタンパク質がリン酸化されることで起こる。リン酸化されたSmadはco-Smadと呼ばれる共 役型Smadと結合し、核内に移行して様々な遺伝子の転写調節を行う。Highwireは細胞内で機能する E3 ユビキチンリガーゼである。右図:本研究の結果から、痛覚神経で Highwire 機能を阻害すると細 胞内 BMP シグナル経路が過剰に活性化され、細胞内 BMP シグナル経路の過剰亢進が、痛覚神経の刺激に対する過剰応答と個体レベルでの痛覚過敏を引き起こすことがわかった。

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