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若齢期の拡張型心筋症の要因を解明 ~アルギニンメチル化酵素PRMT1欠損が心臓での遺伝子転写に異常をもたらす~

2018/10/16

筑波大学 生存ダイナミクス研究センター(TARA)の深水昭吉教授らの研究グループは、心筋細胞におけるアルギニンメチル化酵素PRMT1の欠損が、若齢期の拡張型心筋症の要因となることを明らかにしました。
アルギニンメチル化は多くのタンパク質に見られる翻訳後修飾のひとつであり、遺伝子発現など、転写をはじめとする広範な細胞反応に関与しています。アルギニンメチル化を担う酵素の一つであるPRMT1は全身の組織に存在していますが、心臓における役割は不明でした。
本研究グループは、心筋細胞においてPRMT1遺伝子を欠損したマウスを作製して解析したところ、このマウスが若齢期に心収縮力の著しい低下や、心拡大といった拡張型心筋症に似た表現型を示すことを見出しました。また、遺伝子発現パターンの網羅的な解析の結果、このマウスの心臓では遺伝子の選択的スプライシングに異常があることをつきとめ、これまで心臓では知られていなかった選択的スプライシングによる転写産物の変化を発見しました。

図 PRMT1-cKOマウスの心臓の形態(42日齢)
各マウス左側の写真は心臓の外観を示しており、PRMT1-cKOマウスでは全体的に心臓が大きくなっている。各マウス右側の写真は心臓の断面図であり、ピンクに染まっている部位が主に心筋細胞で構成される心臓の壁(心室壁)である。PRMT1-cKOマウスでは左心室の内腔が顕著に広がっている。

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