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皮膚が老化すると「幹細胞の顔」が変わる! ~加齢に伴う皮膚幹細胞の糖鎖変化の解析に成功~

2020/07/21

国立大学法人筑波大学 生存ダイナミクス研究センターの佐田亜衣子助教(研究当時、現 国立大学法人熊本大学 国際先端医学研究機構特任准教授)、柳沢裕美教授、国立研究開発法人産業技術総合研究所 細胞分子工学研究部門の舘野浩章研究グループ長らの研究グループは、糖鎖プロファイリング技術を用いて、老化皮膚において、幹細胞表面の糖鎖構造(糖鎖修飾パターン)が変化することを見出しました。

細胞表面に存在する糖鎖は、「細胞の顔」とも呼ばれるように、細胞の種類や状態によって構造が劇的に変化することが知られています。血液型や腫瘍マーカーをはじめ、糖鎖の違いは優れたバイオマーカーとしても幅広く利用されてきました。しかし、細胞の中でも、分化細胞を生み出す組織幹細胞注1は、成体組織の全細胞の1パーセント以下に過ぎず、微量のサンプルしか得られないため、糖鎖解析を行うことは困難でした。本研究は、「レクチンアレイ法」という新しい技術を使うことで、糖鎖構造を高感度かつ迅速に検出し、加齢に伴って起こる皮膚幹細胞の糖鎖変化を捉えることに成功しました。本成果は、幹細胞の糖鎖を標的とした新たな老化対策やバイオマーカーの創出へとつながることが期待されます。


図 レクチンアレイ法を用いた幹細胞の糖鎖プロファイリング
若齢・加齢マウスよりセルソーターを用いて皮膚幹細胞を単離し、レクチンアレイ法を用いた糖鎖解析を行う。糖結合タンパク質であるレクチンをスライドガラス上に固定化し、細胞から抽出、蛍光標識した膜タンパク質をガラス上のレクチンと相互作用させることで、細胞表面に存在する糖鎖構造を高感度かつ迅速に検出することができる。この技術により加齢した皮膚幹細胞で有意に結合が変化するレクチンを同定した。

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