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2014年 永田恭介筑波大学長年頭所感

2014/01/06

皆さん,明けましておめでとうございます。平成26年の新春を迎えるにあたり,年頭の所感をひとこと申し述べます。

本学は,昨年4月に,「地球規模課題の解決に向けた知の創造とこれを牽引するグローバル人材育成」を旗印,すなわち本学のミッションと定め,国立大学改革の加速期間である本中期計画期間の後半へと突入いたしました。「不断の改革」を標榜する本学にあっても,大きな覚悟が必要となる挑戦課題もありますが,教職員をはじめとして各方面には温かいご理解と多大なるご協力をいただき,まずは押し寄せる荒波に対しても前を向いた船出ができたものと考えています。

昨年のメインイベントの一つは,10月1日の開学40+101記念式典を中軸とした各種の周年事業でした。40周年という節目を,本学の改革を加速させるエネルギーとして最大限に活かすことができたのではないかと考えています。来賓と本学関係者など総勢750名をお迎えしました。各界からの,また本学に縁のある学生と教職員からなる同窓からの支援に感謝するとともに,改めて寄せられている大きな期待に身の引き締まる思いに至りました。とくにTsukuba Global Science Weekの成功は,これからのグローバル人材育成に向けて大きな力を与えてくれました。開学40+101周年記念募金もまだ続きますので,引き続きご協力をお願いいたします。

本学の教育・研究を中心とした活動も,今後の本学が自ら望む方向への改革の引き金を引くものとなりました。教育制度に関して大きな変化の一つは,2学期制への移行です。これは,開学以来の大改革です。平成24年度以降,各教育組織で周到な準備をしていただいたおかげで,今のところ大きな混乱もなく,スムーズな移行が進んでいます。10月には,「ヒューマンバイオロジー学位プログラム」に続く2件目の博士課程教育リーディングプログラムとして「エンパワーメント情報学プログラム」が採択されました。また,11月には大学の世界展開力強化事業に「ASEAN横断型グローバル課題挑戦的教育プログラム」が採択されました。さらに今年度の国立大学改革推進事業にも選ばれ,来年度には「学位プログラム」化推進のための支援を受けることになっています。

研究推進の後ろ盾として,昨年8月に本学は研究大学強化促進事業に採択されました。本学は年額3億円の配分を10年間受け,国際的に存在感のある研究大学を目指します。その一環として学内規定を改正し,独自の人事枠をもつ重点研究センターを2つ設置しました。これも開学以来の大改革でした。また,人事の重点配置,国際テニュアトラック制度の導入なども進めてきました。教職員の皆さんが一丸となったご尽力により,このほかの外部資金の獲得状況も順調です。

周知のように,昨年9月には,2020年のオリンピック・パラリンピックの東京招致が決まりました。体育,スポーツ医学,障害科学等の分野を擁する本学としては教育・研究を通じたオリンピック・ムーブメントの振興やアンチドーピングの活動に努め,2020年東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けて最大限の貢献を果たしていく所存です。招致活動には,芸術やものづくりの視点も欠かせません。本学の国際活動を推進する目的で,グローバル・コモンズ機構が発足しました。現在,4月1日の発足に向けて,国際部,国際戦略室,留学生センターを含めて,グローバル・コモンズ機構の再構成に取組んでいるところです。これにより「国際性の日常化」というスローガンの実現が現実的なものとなってまいります。

昨年11月末には文部科学省からは,「国立大学改革プラン」が公表されました。これは今後の国立大学改革の方針や方策,実施行程をまとめたもので,皆さんにご苦労いただいた「ミッションの再定義」に応じた機能強化が求められています。その内容には,グローバリゼーションや少子化といった社会の変化を感じて我々が自主的に進めようとしている本学の改革の背中を押す部分も多々あります。ミッションを踏まえた改革を進める大学に対しては支援を強化する主旨が述べられています。事実,来年度予算から機能強化を推進する本学を含む18大学の運営費交付金が増額されます。運営費交付金はこれまで効率化係数と称して着実に減額されてきました。文部科学省は,今年度からの3年間を改革加速期間と位置づけてこの間に傾斜配分を拡大し,第3期中期計画においては運営費交付金の在り方自体を抜本的に見直す方針を示しています。大学運営について,これからの10年はこれまでの10年とは質的に大きく異なるものになると予感しています。危機感と呼べる部分もあるかもしれませんが,この危機感を皆さんと共有し,知恵と力を出し合ってチャンスに変えたいと思います。これをバネに本学を学生と私たち教職員にとって魅力あふれる研究と教育の場にすべくまた学外には筑波大学が素晴らしい大学であることを教育・研究の成果とともに示していきたいと考えています。

来年度公募される「スーパーグローバル大学」事業が最初のチャンスとなります。これは,外国からの留学生受け入れを主眼としたグローバル30,日本人学生の海外留学促進に重点を置いたグローバル人材育成推進事業とは異なり,世界トップレベルの大学にふさわしい構造改革を支援する事業です。そのため,この事業には,教育改革,入試改革,人事・給与システム改革,ガバナンス改革など大学改革のあらゆる要素が含まれています。「スーパーグローバル大学」事業に向けた準備を通して10年後を見据えた本学の将来像を描いていかなければなりません。従来の方法だけでは構造改革は決してできません。教育組織や事務組織の壁を越えたクロスファンクショナルなご支援を切にお願いいたします。

最後になりましたが,本年が本学にとっても皆さんお一人お一人にとってもすばらしい1年となりますよう心から御祈念申し上げ,年頭のあいさつといたします。

 

平成26年1月6日

 筑波大学長 永田恭介

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