


| 1947 | 東京大学理学部物理学科卒業 |
| 1947 | 神戸工業株式会社 |
| 1956 | 東京通信工業株式会社(現ソニー株式会社) |
| 1959 | 理学博士(東京大学) |
| 1960 | 米国IBM T. J. Watson研究所 |
| 1975 | 日本学士院会員 |
| 1992-1998 | 筑波大学学長 |
| 1998- | 財団法人茨城県科学技術振興財団理事長 |
| 2000 | 芝浦工業大学学長 |
| 2006- | 横浜薬科大学学長 |
| 1959 | 仁科賞 |
| 1960 | 朝日賞 東洋レーヨン科学技術賞 |
| 1961 | IRE モーリス・リーブマン賞 フランクリン協会スチュワード・バレンタイン賞 |
| 1965 | 日本学士院賞 |
| 1973 | ノーベル物理学賞 |
| 1974 | 文化勲章 |
| 1985 | 米国物理学会国際賞 |
| 1991 | IEEE最高栄誉賞 |
| 1998 | 日本国際賞 |
多岐にわたる業績は,特に現代のエレクトロニクスの基礎を担う半導体物理学分野での極めて重要な成果として次の2つを上げることが出来ます。これらの研究は,まったく新しい分野をきり拓き現代の物性物理学全般に大きな影響を与えた画期的な研究です。
1950年代の後半,高性能半導体トランジスタ開発をめざした基礎的研究の中で,不純物を大量に添加したPN接合ダイオードにおいて,電圧を増したときに流れる電流が減少するという負性抵抗と呼ばれる特性を発見しました。そしてこれは,電子の量子力学的トンネル効果によるものであることを確かめ発表しました。この固体内トンネル効果の実測は,トンネル分光学と呼ばれる新しい固体内電子の研究分野を拓くとともにいわゆるエサキダイオードと呼ばれる電子素子の開発もおこなわれました。トンネル分光学は,金属及び超伝導体におけるトンネル現象の研究へと飛躍的に発展する事となり,1973年にはその功績に対して,ジョセフソン及びジェーバーとともにノーベル物理学賞が授与されました。
博士は1969年,半導体単結晶に人工的に1次元の周期的な構造変化を組み込むことが出来れば半導体超格子となり微分負性抵抗効果など特異な現象が出現することを予言しました。分子線エピタキシー法と呼ばれる極めて精密に制御された超高真空中の薄膜結晶成長法を開発し,1972年にはIII-V族半導体において半導体人工超格子構造を実現し予言通りの負性抵抗特性を発見しました。また隣接するポテンシャル井戸の間で起こる共鳴トンネル現象も発見しました。博士による人工超格子の概念は,その後半導体から金属さらに磁性材料等にいたる広範な分野にわたり新しい研究を拓き,未知の特性の発見,人類の役に立つ応用へとつながり発展を続けております。これらの功績により博士は,1998年に日本国際賞を受賞されました。