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教育

年度: 20112010 | 2009 | 2008
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本講義では,主として新入生を対象に,本学の学長をはじめとする経験豊かな講師陣が,大学と学問,あるいは学問と人生について広いテ一マで講義を行います。本講義は,大学で学ぶべきことや自分の今後の生き方についてじっくりと考えてみる機会を受講生に提供するとともに,新入生を中心とする受講生が早く大学生活に慣れ,明確な目的意識をもって自律的に学習していくことができるように,大学生活と学問への道案内をすることを目的としています。
さらに,学長をはじめ本学に関係する優れた研究者が,自らの学問と人生体験を語ることにより,日本および世界において次世代の指導者となりうる有能な若者を育成する機会ともなるものです。
本講義の内容は,総合大学としての本学の広くて深い学問の特徴を活かし,幅広い学問分野から構成されます。

講義日程と概要

開設形態:総合科目(教養教育推進室開設,世話教員:石川本雄教授)
開講学期:第1学期
曜 時 限:水曜6限(16:45-18:00)
単 位 数:1単位
教  室:大学会館講堂 キャンパスマップGoogleMap版へ
成績評価:レポート,出席状況

実施日 題目・担当教員 講義概要
4月15日 大学と社会
吉武博通
(ビジネス科学研究科・教授)
企業で経営・組織改革に携わった実務経験に基づき,急速なグローバル化が進む中での日本の経済・社会の課題を概説するとともに,人類社会の未来のために大学に何が求められているのか,大学はどのような人材を育てるべきかについて大学改革の視点から論じる。それらを踏まえて,大学で学ぶことの意義について講師自身の考え方を述べ,受講生への課題提起としたい。
4月22日 サイバニクスによる未来開拓最前線
山海嘉之
(システム情報工学研究科・教授)
人・機械・情報系の融合複合新領域【サイバニクス】は,世界最先端の国際教育研究拠点として展開されている。本講義では,人に役立つ科学技術「サイバニクス」による未来開拓最前線について,事例を交えて講究する。
5月 8日 ことばから心へ,そして,脳へ
大津由紀雄
(慶應義塾大学 言語文化研究所 教授)
ことばを心を構成するシステムの1つと捉えると,さまざまな可能性が生まれてきます。
ことばはどんな性質を持ったシステムなのか? ことばはどうやって母語に特化されるのか?
ことばは理解や発話の過程でどのように利用されるのか?ことばは脳とどのような関わりを持ったシステムなのか?などなど。今回は,そのいくつかを取り上げ,できるだけわかりやすくお話しします。また,全体テーマに鑑みて,ことばを研究することの社会的意味についても触れたいと考えています。
5月13日 真理は少数の中にあり
中井直正
(数理物質科学研究科・教授)
今は多くの人が戦争に反対している。大勢の犠牲者を出して戦争に敗れたあとは誰でも戦争反対は言える。しかし大切なことは戦争が始まる前に戦争に反対することである。大学の使命は,そのような人間を育てることにある。本講義では天文学や物理学などを題材にこのような面を考える。
5月20日 大学と学問
山田信博
本学学長
大学は多様な価値観を尊重すると同時に,新しい価値観の創出や真理の探究に努める教育・学術研究の拠点です。学生は学び,教員との交流を通じて真理を追究し,新たな発見をし,感動を共有します。今,人類は大きな変化のうねりの中にあり,少子化や高齢化といった社会構成の急速な変化への対応に迫られています。私の専門である臨床医学,特に現代病の特徴である生活習慣病を題材に,教育,研究,社会との関わりについて述べる 。
5月27日 歴史をなぜ学ぶのか-政治外交を理解する試み
山内昌之
(東京大学大学院総合文化研究科・教授)
歴史を学ぶ意味を日本史や世界史の政治外交の出来事を素材に考えてみる。薩英戦争から第二次世界大戦にいたる事件を材料に,政治家や外交家とは如何なる職業なのか,政治外交とアカデミズムとの緊張関係,勝者と敗者による歴史解釈の差異,「面白い時代」に生きる歴史家と読者の意味などについて,歴史を学ぶ意義を分かりやすく指摘したい。
6月 3日 基礎生物学をたのしむ
小林 悟
(総合研究大学院大学,自然科学研究機構・基礎生物学研究所・教授)
「大学生」「大学院生」そして「駆け出しの研究者」として20年余を筑波大学で過ごした。この時期は,まさに研究を志し,それを実現できた時期にあたる。頭脳明晰でもなく,学業の成績も振わなかった者が,独創性を重んじる研究の分野でどうして生きてこられたのか不思議である。本講義では,私が今まで歩んできた道を振り返り,研究者になったきっかけ,研究者として経験してきた研究の厳しさや素晴らしさ,そしてなによりもサイエンスの面白さを素直に語りたい。
6月10日 私のオリンピック
加藤澤男
(人間総合科学研究科・教授)
私自身がオリンピック大会を通して得たことを,一般社会的立場,個人的立場,自身の研究の立場などから体験的に述べる。
講義内容の項目はおおよそ下記のようなものになる。
(1)オリンピック大会概説,(2)オリンピック大会と体操競技,(3)スポーツ運動の追究講義
6月17日 美術と社会
青柳正規
(国立西洋美術館長)
美術が宗教と結びついていたギリシア古典期,あるいはキリスト教が社会を動かしていたヨーロッパ中世の時代,美術の表現領域は広いとはいえなかったが,きわめて重要な役割を担っていた。とくに文字を読むことができない人々に,教義を正確に伝えていたのは美術だった。そのような社会的役割は時代が下がるごとに希薄になり,その一方で表現領域は大きく拡大していった。美術の歴史的推移をたどりながら,美術と社会の関わりがどのように変化していったのかを考えてみたい。 
6月24日 社会が大学生に望むこと
山本一元
(旭化成(株)常任相談役)
社会が大学に期待するのは,教育と研究である。基礎学力を身につけ,進んで知識の器を拡大すると共に,仮説を立てて研究を進めていく手法を習得している学生を社会は求めている。今や世界の国々との共生・協働は当たり前の時代になってきた。専門分野に精通すると共に,異国の人達と自由闊達な議論ができるよう研鑚を積んでおく必要がある。

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