印刷

お知らせ・情報

医学セミナ ー「第364回TSMMセミナー」リンパ球分化の分子機構解明に向けて~ゼブラフィッシュ順遺伝学によるアプローチ

2012/12/20

第364回TSMMセミナー

演題:リンパ球分化の分子機構解明に向けて
  ~ゼブラフィッシュ順遺伝学によるアプローチ
演者:岩波 礼将 先生
  (Max-Planck Institute of Immunobiology and Epigenetics)
日時:2012年12月20日(木)17:00-18:30
会場:医学系棟4階482室
要旨:
 Bリンパ球およびTリンパ球は 遺伝子再編成により高い特異性を持った抗原受容体を産生し,脊椎動物の高度に発達した獲得免疫系で中心的な役割を担う。胸腺内でのTリンパ球の発生異常は免疫不全症や自己免疫疾患を引き起こし,個体の生存を脅かすが,Tリンパ球発生の分子機構は部分的にしか解明されていない。
我々はENU誘発ゼブラフィッシュ変異体のスクリーニングとその責任遺伝子同定により,Tリンパ球発生に関わる遺伝子群を同定した。興味深いことに,その多くがRNA生合成,特にスプライシングに関わるタンパクをコードすることが明らかになった。これらの遺伝子群はリンパ球発生の多段階において相互作用する。
この遺伝子群のひとつはマウスにおいてもTリンパ球発生に必要であることが分かり,RNAスプライシング機構の異常は脊椎動物に共通してリンパ球の発生に影響することが示唆された。
このようにゼブラフィッシュを用いた順遺伝学は脊椎動物特有の生命現象を解明するうえで有用であり,ヒトの病態の解明に向けても重要であると考えられる。

 参考文献
1. Iwanami et al. (2011) Genetic evidence for an evolutionarily conserved role of IL-7 signaling in T cell development of zebrafish. J Immunol 186:7060-7066.
2. Boehm et al. (2012) Evolution of the immune system in the lower vertebrates. Annu Rev Genomics Hum Genet 13: 127-149.

本セミナーは,人間総合科学研究科「医学セミナー」の単位に換算されます。
またTSMMセミナーは,医科学セミナーIIに関連したセミナー(世話人:久武 幸司)でもあります。
連絡先: 筑波大学医学医療系 小林 麻己人 内線 8457,makobayash#@#md.tsukuba.
ac.jp(※「#@#」を「@」に置き換えてください。) 

【筑波分子医学協会(TSMM)主催】
TSMMセミナー担当 筑波大学医学医療系 川島 明弘

拡大版は,PDF資料のポスターをご覧ください
拡大版は,PDF資料のポスターをご覧ください

関連リンク

PDF資料

このページのトップへ