ALUMNI

岡田 小枝子氏

岡田 小枝子(オカダ サエコ)氏

1981年入学・1985年卒業,第二学群農林学類生物応用化学専攻

高エネルギー加速器研究機構広報室・広報室長

① 現在のお仕事を聞かせてください。

2年前から,日本,そして世界でも屈指の加速器科学の研究施設である高エネルギー加速器研究機構と,社会の皆さんをつなぐ広報の仕事をしています。前職は理研の広報室で,科学技術広報のプロフェッショナルとして10年ほどキャリアを積んできました。大学を卒業してから,企業研究所で研究者の卵,大学教授秘書,フリーランスの医療ライターといくつかの職種を経験してきましたが,これまでの経験がすべて生きる今の仕事は天職だと思っています。

岡田 小枝子氏

② 今改めて,筑波大学で良かったと思うことを聞かせてください。

長い歴史を持たない反面,その歴史がもたらす大学の看板のプレッシャーを背負わなくてすみますし,芸術学群や体育専門学群を含めて,さまざまな興味を持ち,専門を目指す学友と交わり,また学群を超えて多種多様なプロフェッショナルの先生から授業を受けられるため,広い視野と柔軟な考えを持てるようになるのが筑波大生の特徴ではないでしょうか。実は私のような科学技術広報の仕事を含め,サイエンスコミュニケーションと呼ばれる,科学技術と社会をつなぐ分野では,筑波大生が多く活躍しているのですが,その理由はそうしたバックグラウンドを持つからだと思っています。

岡田 小枝子氏

③ 本学と本学の学生に対してメッセージをお願いします。

いまや終身雇用制度は一部の大企業を除いてほぼ崩壊し,自分が大学を卒業した頃には思いもよらなかった不安定な世の中が到来してしまいました。私自身も任期制の職員です。しかし,私の好きな言葉に「一隅を照らす」という言葉がありますが,確かなビジョンを持って,自分にしかできない仕事をしようと心がけていれば,思いのほか自分の居場所はみつかるようです。広い視野と柔軟な思考,そして世の中を洞察する眼を養って,しなやかに社会を駆け抜け,そしてご自分の人生を切り開いてください。

創基151年筑波大学開学50周年記念事業