ALUMNI

向川 康博氏

向川 康博(ムカイガワ ヤスヒロ)氏

 1988年入学・1997年修了 第三学群情報学類・博士課程工学研究科

 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科・教授

① 現在のお仕事を聞かせてください。

 カメラで撮影された情報をもとにコンピュータがシーンを理解する「コンピュータビジョン」という研究をしています。特に,光源から出た光が,物体表面で反射や散乱などの物理現象を生じて,どのように人間の眼やカメラに届くのかを調べる光学解析を中心に扱っています。2014年2月に奈良先端大に着任して以来,人間と機械が光を媒体としてシーンに関する情報を共有できる新しいインタフェースを実現することを目指して研究を進めています。

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② 今改めて,筑波大学で良かったと思うことを聞かせてください。

 私が入学した頃は,まだ新治郡桜村が吸収合併でつくば市になった直後であり,「常磐新線(TX)」の開通を夢見ている陸の孤島でした。また,「学群・学類」などという聞き慣れない名称で,なんとなく世間から隔離された変わった大学というイメージがありました。そのせいか,人と同じことをしていてはダメだ,普通の人が考えないことをやろうという意識が芽生え,この筑波魂が現在の仕事の原動力になっているようです。

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③ 本学と本学の学生に対してメッセージをお願いします。

 「苦手だなぁ」「失敗するかも」,いろいろ不安はあるかもしれませんが,いろんなことに挑戦してみましょう。特に苦手なものに挑戦して,成功すれば自信がつきますし,たとえ失敗したとしてもきっと経験値がアップしています。私も昔は英語のプレゼンが大の苦手で意思疎通ができないことは日常茶飯事でしたが,何度も失敗を重ね,たまに成功したりしているうちに苦手意識は薄れてきました。

与えられた選択肢のうち,あえて苦手なものを選択するというのは,長い目でみれば良い判断だと思っています。

創基151年筑波大学開学50周年記念事業