生物・環境
健康促進トマトとして期待 ゲノム編集技術を利用してγアミノ酪酸(GABA)高含有トマトを作出
筑波大学生命環境系 江面浩教授、野中聡子助教らは、ゲノム編集技術を用いて、軽度高血圧や正常高血圧の予防につながる健康機能性成分として注目されているGABAを多く蓄積するトマトを作出することに成功しました。
本研究では、トマトのGABA合成酵素に着目し、この酵素遺伝子の一部に変異を導入するにあたりゲノム編集技術を用いました。その結果、トマトにおけるGABAの高蓄積化に成功しました。本研究で得られた研究用トマト品種での遺伝的特徴を交配によって食用品種へ導入することで同程度のGABA蓄積量が実現できれば、1日1食トマトをおかずに添えるだけで、軽度高血圧や正常高血圧の予防につながることが期待できます。この成功は、食生活を通しての健康促進に貢献する可能性を示します。
図 GABA合成酵素の特徴と本研究の戦略イメージ
図 GABA合成酵素の特徴と本研究の戦略イメージ