医療・健康

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の原因ウイルスの受容体構造を解明 -病原性やワクチンに関して新知見-

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Image by Jarun Ontakrai/Shutterstock


九州大学医学研究院の栁雄介教授、生体防御医学研究所の神田大輔教授、薬学研究院の白石充典助教、筑波大学の竹内薫准教授、香川大学の中北愼一准教授、中部大学の鈴木康夫客員教授、北里大学北里生命科学研究所の中山哲夫特任教授、東京大学の清水謙多郎教授、高エネルギー加速器研究機構の清水伸隆准教授らの共同研究グループは、日本でも小児を中心に毎年数十万人の患者が出ている流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)の原因ウイルスであるムンプスウイルスがヒトに感染するために利用する受容体の構造を解明し、ウイルス糖蛋白質と結合した状態を原子レベルの分解能で可視化することに成功しました。流行性耳下腺炎に罹患すると髄膜炎や脳炎、難聴といった重篤な合併症を引き起こすことがあるため、非常に重要なウイルス感染症として研究が進められています。

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図 細胞表面にある受容体構造にウイルス表面にある糖蛋白質HNが結合することがきっかけとなり、ウイルスがヒトの細胞に侵入します。その構造を原子レベルの分解能で可視化することに成功しました。

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