ALUMNI

原 恵子氏

原 恵子(ハラ ケイコ)氏

2007年4月入学・2009年3月修了 教育研究科カウンセリング専攻

2011年4月入学・2014年3月修了 人間総合科学研究科生涯発達科学専攻(博士後期)

 Career Seed代表・筑波大学人間系研究員(非常勤)

① 現在のお仕事を聞かせてください。

個人や集団・組織を対象に、キャリア支援のコンサルタントとして「人と組織とのかかわり」や「キャリア開発」をテーマに、講師やキャリアカウンセリングなどの実践を進めています。また、キャリアカウンセラーという専門職者の資格者養成やスキル向上なども担当し、筑波大学での研究員として「キャリア支援職者の職業的発達」をテーマに研究も続けています。「キャリアカウンセラー」とは、働くことを中心とした個々のキャリアに関わる専門職で、今後も大学や企業内、および様々な行政機関での機能や役割の高まりが期待されている職種。そのキャリアカウンセラーに関する専門性を明らかにし、社会的な認知度を高めるためにも、実践で起きていることを研究としてまとめ、更に実践に戻していくような、実践的研究者、研究的実践者としての立場をこれからも続けていきたいと考えています。

原 恵子氏

② 今改めて,筑波大学で良かったと思うことを聞かせてください。

私の通った社会人大学院(前期・後期課程)には産業分野、教育分野、医療や福祉分野など、各分野での高度専門職や多様な背景を持ったリーダー格・実務者が集まっていましたが、それが何よりの財産となっています。つまり、授業内容や先生方からだけではなく、仲間や先輩・後輩の知識や経験からも学びや刺激を受けることが多く、それは修了後の現在も続いています。また、私の専門であるキャリア領域において、心理学的な側面から行われている研究では筑波のカウンセリングコースが与える影響は大きく、みっちりと研究について学ばせていただいたことも今の自分の大きな拠り所の一つとなっています。

原 恵子氏 学位記授与式

③ 本学と本学の学生に対してメッセージをお願いします。

キャリアとは「個人と環境との相互作用の結果、つまり個人の経験の積み重ねや多様な役割の変化のプロセスであり、時間的経過と空間的広がりを内包する個別性のある人生全体」とも定義されています。皆さんの大学時代の経験や学生としての役割の中で学んだことや得たことは、全てこれからのキャリアに結びついていきます。自分らしい納得感あるキャリアを歩んでいくためには、ただ流されるだけではなく自分の中の軸やこだわり、価値観を見つめていくことも必要で、そのためには様々な経験や出来事を都度振り返り、自分なりの意味を捉えたり出来事から学ぶ姿勢を持つことが有効であると考えられています。こうした自分なりの軸や価値観を大切にする姿勢と、環境や変化に柔軟に対応していく姿勢の両面を認識し、自分のキャリアを丁寧に育てていってください。

創基151年筑波大学開学50周年記念事業