ALUMNI

岩城 正和氏

2017/08

岩城 正和(イワキ マサカズ)氏

1984年入学・1988年卒業 第三学類基礎工学類
1988年入学・1990年修了 理工学研究科修士課程

日本放送協会(NHK)放送技術研究所 ヒューマンインターフェース研究部 部長

① 現在のお仕事を聞かせてください。

ハイビジョンやデジタル放送,さらには4K8Kスーパーハイビジョンなど,新しい放送技術の研究開発を進めるNHKの放送技術研究所に勤めています。ヒューマンインターフェース研究部では障害者や高齢者,外国人などすべての人に放送をお届けするために,音声を認識して字幕を作る技術,手話のCGで気象情報を伝える技術,AIを活用したビッグデータ解析技術などの研究開発を進めています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックでの実用化を目指して,スポーツのリアルタイム競技データから自動実況音声や字幕を生成することにも挑戦しています。また,NHKはアジア太平洋地域の放送の発展を目的に設立された放送連合ABU(Asia-pacific Broadcasting Union)のメンバーで,私は2014年から技術委員会の議長を担当しています。アジアの代表としてテレビ・ラジオ放送のデジタル化やインターネットの活用,人にやさしい放送などを推進しています。

② 今改めて,筑波大学で良かったと思うことを聞かせてください。

いろんな専攻の学生と深く知り合うことができたことや,東京と比べてものすごく不便な環境を同じ時期に経験したことによる一体感を,今でも持ち続けられることかと思います。おかげでNHKの筑波大学OB会では,当時の専攻や今の職種に関係無く多くの先輩・後輩が集まります。

③ 本学と本学の学生に対してメッセージをお願いします。

すぐには実現するとは思えなくても,目標を持ち続けること。そうすると何かの分岐点では,自分の心の深層にある目標へ無意識に舵を切ることができ,結果として目標に近づきます。具体的には5~10才年上の先輩を見て,5~10年後にその先輩と同じ年になった時に,少しだけ上のポジションで仕事している自分を想像することです。また,国際的な環境で仕事することも視野に,英語だけはしっかり勉強することをお勧めします。

創基151年筑波大学開学50周年記念事業