ALUMNI

藤井 清美氏

2018/06

藤井 清美(フジイ キヨミ)氏

1990年入学・1994年卒業 第一学群人文学類

劇作家 演出家 シナリオライター

① 現在のお仕事を聞かせてください。

大学在学中、劇作家になりたいと志望して劇団青年座文芸部に入団しました。現在は劇作家、演出家として仕事をしています。また、二〇代後半にシナリオコンクールに応募して受賞したのをきっかけに、ドラマや映画の脚本を手がけています。最近のドラマでは、オトナの土ドラ「ウツボカズラの夢」や「相棒」など。映画では「引き出しの中のラブレター」「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」、「るろうに剣心」シリーズ、「ミュージアム」などが、主な仕事です。2017年6月にはオリジナル長編小説にも挑戦し、『明治ガールズ 富岡製糸場で青春を』として現在KADOKAWAから出版されています。

② 今改めて,筑波大学で良かったと思うことを聞かせてください。

今も同じだと思いますが、みんな大学のまわりに住んでいたので、自然と男女問わず一緒にいる時間が長くなって、時には朝まで他愛のないおしゃべりをして過ごしました。些細な悩みや、実家との関係、将来について思うこと・・・何時間もかけて色々と話したことが、人を理解することの基本になっているという気がしています。高校の頃には出会わなかったような多様なひとの、それぞれの想いにたくさん触れることができたというのは、私の人生にとって、得難いことだったと思います。

③ 本学と本学の学生に対してメッセージをお願いします。

小説『明治ガールズ』にも書いたことですが、人が成長する過程では、小さい丸から突然ポンと大きな丸になるわけではなくて、いびつになってしまうときが必ずあります。うどんの生地を伸すイメージでしょうか。そういう時期には、一生懸命なあまり他のことが疎かになってしまうかもしれないし、当然、そのことで周囲の反発を買うこともあるでしょう。でも、不格好で不安定な自分を恐れるよりも、ひとつの通過点と思って、信念を持ってチャレンジして欲しいと思います。

創基151年筑波大学開学50周年記念事業