ALUMNI

伊藤 久美氏

2018/11

伊藤 久美(イトウ クミ)氏

1983年入学 1987年卒業 第三学群社会工学類

4U Lifecare株式会社(フォー・ユー・ライフケア) 取締役COO
株式会社Yext(イエクスト)執行役員 チーフ・マーケティング・オフィサー
立命館大学 客員教授
筑波大学 非常勤講師

① 現在のお仕事を聞かせてください。

大学卒業後,ソニー,日本アイ・ビー・エム,GEヘルスケアを経て,2016年10月から医療をITで変革するために立ち上げられたスタートアップ,4U Lifecareに参画し,事業の立ち上げを進めています。現在注力している事業は「なでしこナース」という,Uber型でITのみで約70万人といわれる潜在看護師(資格を持っているが働いていない看護師)にすきま時間で病院や施設での仕事をマッチングするサービスです。ソニーを辞めた後に夫の転勤先の九州で専業主婦をしていた経験もあり,いろいろな事情があってフルタイムで働くことが難しい人に新しい働き方を提供できないか,という思いがあり,この事業の意義と魅力を感じています。並行してNYで2017年にIPOしたばかりのYextという会社の日本法人の立ち上げの支援をマーケティングの立場からしています。

② 今改めて,筑波大学で良かったと思うことを聞かせてください。

社会工学という学問がまさに学際的だったので,本当にいろいろな分野を学ぶことができたこと(あまり熱心な学生ではなかったのですが,それでも学んだことは大きい),それ以外の授業を取れば他の学類の学生ともすぐにつながれたこと,全国からいろいろな学生が来ていて,留学生も含めればまさに大学の中がダイバーシティを体現しており,単一の価値観に染まらずに自由な考え方が基本にできたこと,かと思います。

③ 本学と本学の学生に対してメッセージをお願いします。

筑波大学に入る人は,もしかしたら本当は第一志望ではなかったかもしれません。なぜ筑波なのか,ということを改めて問われると,うーんと考え込んでしまう人もいるかと思います。でも,卒業して人の採用や教育にも関わるようになると,筑波大学卒業生のビジネスへの対応力の高さ,柔軟性に驚くことが多いのです。すごくきちんと仕事ができる。安心して採用することができます。それだけのポテンシャルがある皆さんが,筑波大学で教育を受けることでさらに高い可能性を持つことができるようになる,そんな場所が筑波だと思います。企業だけではありません。私のようにベンチャーに行くもよし,自分で立ち上げるもよし,社会に貢献するもよし。ライフシフトの時代のど真ん中にいる皆さんだったら,人生何毛作にもできるはずです。そして,筑波のOBが日本中,世界中にいます。みんな皆さんがヘルプを求めれば,応援してくれると思います!

創基151年筑波大学開学50周年記念事業