ALUMNI

藤原 陸遊氏

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2023/02

藤原 陸遊 (フジワラ リクユウ)

2015年入学・2019年卒業 人文・文化学群 比較文化学類
[現在の職業(勤務先・役職等)]

NHK徳島放送局・アナウンサー


(1) 現在のお仕事を聞かせてください。

夕方のニュース番組「とく6徳島」のメインキャスターを担当しています。実は徳島もとい四国に訪れたことがなかった私ですが、食、自然、芸能などのいままで知らなかった徳島の文化がとても気に入っています。全国転勤で訪れた縁もゆかりもなかった土地が自分にとってふるさとのような存在に変わっていくのは、受け入れてくださる地元の皆さんのおかげであり、本当にありがたいことだと思っています。また「自ら足を運ばないと分からないことがある」と教えてくれた大学時代の恩師の言葉を、徳島で日々思い出しています。スタジオだけでなく現場にも出て取材を重ねながら、ひとつのテーマを伝えるために本番ぎりぎりまで準備を重ねることを大切に日々お伝えしています。



(2) 今改めて、筑波大学で良かったと思うことを聞かせてください。

入学したきっかけは、憧れのバンドマンの母校だったからです。「音楽で日本を変える!」と息巻く姿に憧れていました。「入学したからには自分も表現の世界に飛び込んでみたい!」と入ったミュージカルサークルは、プロを目指している人もいて、気が付くと私はその熱にあてられるようにほぼ毎日練習に通っていました。お客さんにもっと面白く思ってもらうにはどうしようと、観ている人の気持ちを想像して、下手なりに演技について仲間と話し合う日々。仲間たちと協力して作り上げた作品がお客さんに届いたときの喜びは何にも代えられないものでした。気が付くと学類での研究も舞台芸術を扱っていました。授業に真面目に通うほうではありませんでしたが、舞台に夢中になる私の様子を教授の先生方が温かく見守ってくださっていたおかげで、なんとか卒業することが出来ました。好きなことを好きなだけできる筑波大学の環境は私にぴったりでした。



(3) 本学と本学の学生に対してメッセージをお願いします。

本当に自分が好きなことや大切なことに向き合った経験が想像もしなかった場所へ連れて行ってくれることがあります。大学はそのために開かれていたのだな、といまになって考えています。この仕事を始めてまもなく4年が経ちますが、人の役に立つというよりも、皆さんのおかげでこの仕事ができていることを日々感じています。そして徳島の人の役に立ちたいとひたすらに感じています。その上で、大学で学んだ「相手の気持ちをとにかく想像すること」の大切さは、未熟なりに仕事にも通じていると感じています。「誰のために何のために伝える?」と考えることがいまの私の仕事の原点です。あなただけの好きに向き合い続けたつくばでの青春の日々が、きっと想像もしない未来へ連れて行ってくれると思っています。




創基151年筑波大学開学50周年記念事業