医療・健康

乳がんの腫瘍形成・転移形成における新たな仕組みの解明 ~トリプルネガティブ型乳がんの治療標的を求めて~

筑波大学 医学医療系 加藤光保教授、沖田結花里研究員らの研究グループは、ウプサラ大学 Carl-Henrik Heldin教授、早稲田大学 仙波憲太郎教授、山梨大学 齋藤正夫教授らとの共同研究により、乳がんの発生や転移に関わる新たな仕組みを解明しました。

加藤教授らは、発がんへの関与が広く知られている増殖因子TGF-βによって発現が誘導される転写因子MAFKがトリプルネガティブ型乳がんで高く発現していることを新たに発見しました。さらに、MAFKおよびそのMAFKによって発現が上昇することが判明した膜タンパク質であるGPNMBに着目し、培養細胞やマウスを用いて、これまで知られていたがん遺伝子とは異なる働き方でMAFKやGPNMBが足場非依存性増殖の誘導、乳がんの発生、浸潤や転移に関与することを明らかにしました。



図 転写因子MAFKは、膜タンパク質GPNMBの発現を誘導することで、乳がんの腫瘍形成と転移形成に関与する。

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