医療・健康

神経回路を正しく形成するための新たな仕組みを解明 ~ヘパラン硫酸糖鎖の脱硫酸化による制御~

筑波大学医学医療系 岡田拓也助教、桝和子講師、桝正幸教授の研究グループは、細胞外でヘパラン硫酸糖鎖を脱硫酸化する酵素Sulf1とSulf2の両遺伝子を破壊したダブルノックアウトマウスを用いて、神経回路形成を制御する新たなメカニズムを解明しました。



図 正常マウスでは、視床下部(破線で囲んだ領域)に存在するヘパラン硫酸をSulf1/2が脱硫酸化することで、反発性の軸索ガイダンス分子Slit2の分布が適切に調節され、皮質脊髄路軸索が正しく走行する。一方、ダブルノックアウトマウスでは、過剰に硫酸化されたヘパラン硫酸にSlit2が多量に結合してしまう。その結果、皮質脊髄路軸索が強い反発を受け背側に向かって異常に伸長する。

PDF資料

プレスリリース
創基151年筑波大学開学50周年記念事業