医療・健康

月経に伴う精神的・身体的症状に関連する要因を分析

研究イメージ画像 (Image by Kaspars Grinvalds/Shutterstock)

 月経前や月経中の精神的・身体的症状は月経随伴症状と呼ばれ、多くの若年女性が経験し、重度の場合は日常生活にも影響を及ぼすことが知られていますが、有効な予防策は構築されていません。そのため、これまでに行われた研究の知見をまとめ、症状の有無と重症度に関連する要因について整理する必要があると考えられます。


 そこで本研究では、システマティックレビューという手法を用いて、月経随伴症状の有無および重症度に関連する要因について検討したこれまでの論文を系統的に検索しました。その中から、メタ解析という手法により、症状の有無および重症度に関連する要因についてのデータを抽出し、分析しました。その結果、月経中の症状については、年齢が20歳以上であること、BMI(体格指数)が低いこと、月経期間の長さ、月経周期の不規則さ、月経随伴症状の家族歴、ストレスレベル、睡眠時間、就寝時間と関連し、その重症度は、BMIや喫煙習慣と関連することを見出しました。また、月経前の症状は、喫煙習慣と関連することが分かりました。 これらの関連要因のうち、修正可能な要因を改善することで、月経随伴症状の発現や重症度が抑えられる可能性があり、さらなる検討により、女性の健康支援に役立つ知見が得られると期待されます。


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プレスリリース

研究代表者

筑波大学体育系
中田 由夫 准教授


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