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新型コロナウイルスのデルタ株では発生頻度の稀な変異が生じていた

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(Image by Puwadol Jaturawutthichai/Shutterstock)
 新型コロナウイルスのデルタ株のスパイクタンパク質における変異の発生頻度を調べました。その結果、2020年の流行後に現れた新たなアミノ酸置換(変異)のうち、シトシンからグアニンへの変異という発生頻度の稀な変異が、有意に高い割合(7分の2)で生じていることが分かりました。

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)にはスパイクタンパク質と呼ばれる特徴的な突起構造があり、これが感染を引き起こす鍵となることが知られています。このスパイクタンパク質に多数の変異が起きたことで、それまでの感染やワクチン接種による免疫が回避され、流行を長引かせたと考えられています。

 本研究では、そのうち2021年に世界的流行をみせたデルタ株に注目しました。このデルタ株のスパイクタンパク質の変異には、ほぼ全ての主要変異株に共通するD614G変異に加え、7つの新たなアミノ酸置換が含まれていることが知られており、そのうち、2つはシトシンからグアニンへの変異(C-to-G変異)です。公開ゲノムデータベースのNCBI GenBankおよびGISAIDに登録されている新型コロナウイルスの変異を調べた結果、変異株間の変異、同じ変異株内の変異のいずれにおいても、C-to-G変異の発生頻度は数百分の1程度であることが分かりました。例えば、アルファ株内のスパイクタンパク質の変異におけるC-to-G変異の発生頻度は865分の1です。すなわち、デルタ株のスパイクタンパク質におけるC-to-G変異の割合(7分の2)は、他の変異株間や同じ変異株内の変異と比較して統計的に有意に高いことが確認されました。

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プレスリリース

研究代表者

筑波大学システム情報系
掛谷 英紀 准教授

掲載論文

【題名】
Unusual Enrichment of Rare C-to-G Transversions in the SARS-CoV-2 Delta Spike
(SARS-CoV-2デルタ株のスパイクにおける希少なC-to-Gトランスバージョンの異常濃縮)
【掲載誌】
Infection, Genetics and Evolution
【DOI】
10.1016/j.meegid.2026.105989

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