テクノロジー・材料

宙に浮く水素イオン?!―大型タンパク質の中性子結晶構造解析で見えた特異な世界―

大阪医科大学、大阪大学、量子科学技術研究開発機構、茨城大学、筑波大学らの研究グループは、大強度陽子加速器施設(J-PARC)、物質・生命科学実験施設(MLF)の茨城県生命物質構造解析装置(iBIX)を用いた実験により、銅アミン酸化酵素の高分解能中性子結晶構造解析に成功しました。本酵素は、これまでに中性子結晶構造解析が行われた中で最も大きなタンパク質(分子量:70,600)であり、小型タンパク質を主なターゲットとしてきた中性子結晶構造解析の適用範囲を大きく広げました。得られた構造からは、三方向からの酸素原子との相互作用により宙に浮いているかのようにみえる水素イオン(非局在化したプロトン)や、特異な補酵素構造など、水素原子核の位置が精密に決定されることにより初めて解明された重要な知見が得られました。



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