テクノロジー・材料

半導体用高純度シリコンの収率の限界を突破 ~水素ラジカル発生・輸送装置の開発で15%以上の収率向上が期待~

国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)と国立大学法人筑波大学は、従来は25%が限界といわれていた半導体用高純度シリコンを生成するシーメンス法のSi収率を向上させることに成功しました。反応性の高い水素ラジカルを大気圧で発生・輸送できる装置を開発し、シリコン製造ラインに導入して副反応物の発生を抑えることで、収率が15%以上向上することが期待されます。今後、コンピューターや太陽電池向けに需要が高まる高純度シリコン生成プロセスの改善や低コスト化が期待されます。

本研究はNIMS機能性材料研究拠点次世代半導体グループ角谷正友 主席研究員と岡本裕二 研修生(筑波大学大学院博士課程、現 出光興産株式会社)、および筑波大学数理物質系物質工学域 鈴木義和准教授の研究チームによって行われました。

本研究で開発した水素ラジカル発生装置と反応炉の概念図

図:本研究で開発した水素ラジカル発生装置と反応炉の概念図

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