ALUMNI

田嶋 幸三氏

2019/01

田嶋 幸三(タシマ コウゾウ)氏

1976年入学・1980年卒業 体育専門学群
1985年入学・1987年修了 体育研究科
[現在の職業(勤務先・役職等)]

公益財団法人日本サッカー協会(JFA) 会長
国際サッカー連盟(FIFA) 理事
筑波大学客員教授

① 現在のお仕事を聞かせてください。

日本サッカー協会は老若男女,グラスルーツから国際試合まで,また,フットサルやビーチサッカーも含めて,日本のサッカーの全てを扱います。それらを責任を持って発展させなければいけない組織です。会長として,代表チームの統括や,指導者・選手の養成はもちろん,マーケティングや財務などにも関わっています。
サッカーには様々なレベルで多くの人が動いていて,その全体を束ねるのは難しい。もちろんいろいろな人との協力も必要です。そこで役立っているのは,コーチ学や指導者養成の経験です。人をマネジメントすることは,チームをまとめるのと同じです。

② 今改めて,筑波大学で良かったと思うことを聞かせてください。

学ぶことが本当に楽しく感じたのは,大学院に戻ってからですね。漠然と考えていたことが腑に落ちたり,疑問が解決したり,まさに目から鱗の連続でした。学び直しができる環境があるのは,筑波大の良さのひとつです。
卒業して社会人リーグで選手を続けながらも,体育教員,いつかは教える立場になりたいという思いがありました。社会人学生として大学院でコーチ学を学びつつ,ドイツのケルンにあるスポーツ大学に留学し,帰国後,修士論文を仕上げ,蹴球部の指導にあたりました。そのころ入学してきたのが井原(正巳)や中山(雅史)です。自分が勉強してきたことをぶつけると,彼らはすぐに反応してくれて,チームとしても関東大学リーグでの優勝を果たしました。こういう形で指導方法を確立していけたのはとてもラッキーでした。

③ 本学と本学の学生に対してメッセージをお願いします。

大事なのは世界に目を向けることです。サッカーも,海外で活躍する選手が増えました。でも選手や監督の力だけで勝てるわけではありません。同じように,どんな分野,職業でも,各人が世界一を目指さなければ向上しないし,その意識をなくしたらつまらないでしょう。戦う相手は世界です。

創基151年筑波大学開学50周年記念事業