生物・環境

女王アリの精子貯蔵器官ではたらく遺伝子を特定 〜10年以上もの間、精子を常温で貯蔵できる謎の解明の鍵〜

甲南大学理工学部・統合ニューロバイオロジー研究所の後藤彩子講師、基礎生物学研究所の重信秀治特任准教授、山口勝司技術職員、筑波大学の小林悟教授、香川大学の伊藤文紀教授、琉球大学の辻和希教授らの研究グループは、女王アリの精子貯蔵器官ではたらく遺伝子を特定しました。本研究は、女王アリが10年以上もの長い間にわたり、体内で精子を常温保存できるメカニズムを解明する糸口になる可能性があります。



図 (左)受精嚢の模式図。受精嚢は、精子を貯蔵する袋状のリザーバーや、精子になんらかの物質を分泌している受精嚢腺という外分泌組織などにより構成されている。(右)受精嚢のみではたらいている遺伝子の一例。この遺伝子は受精嚢腺(色づいている部位)で発現しているので、分泌タンパクとしてリザーバーに分泌され、精子になんらかの影響を及ぼしている可能性が考えられる。

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