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母マウスから胎盤内移植した膵芽由来細胞を仔マウスの膵臓で検出

研究イメージ画像
(Image by Love Employee/Shutterstock)
 膵芽(胎生の発生初期に現れ膵臓の元となる組織)由来細胞を、妊娠中のマウスの胎盤から胎仔へ胎盤内移植したところ、出生後のマウスの一部で、移植細胞が膵臓内に検出されました。組織学的解析では、膵島・腺房・導管に相当する領域にも移植細胞が確認されました。

 膵臓は、血糖を調節するインスリンなどのホルモン分泌や、消化を助ける酵素をつくるなど、多様な細胞でできた臓器です。本研究グループはこれまで、妊娠中のマウスの胎盤に膵臓前駆細胞を注入し、胎仔へ届ける「胎盤内移植」を開発してきましたが、胎仔において組織化された膵臓の形成は確認されていませんでした。

今回、マウス胎生12.5日目の膵芽(胎生の発生初期に現れ膵臓の元となる組織)由来細胞を、胎生9.5日目の胎仔へ胎盤内移植したところ、出生後の一部のマウスで移植細胞が膵臓内に検出されました。組織学的解析では、膵臓内の膵島、腺房、導管に相当する領域にも移植細胞が確認されましたが、その分布は個体により異なりました。

 一方、膵臓の発生に必要なPdx1遺伝子を欠くマウスでは、別々の解析群で、一部に血中インスリンの検出または低かった血糖値の一時的な上向きが見られましたが、肉眼解剖では、膵臓に相当する組織を確認できませんでした。移植細胞の局在を確認していないため、検出されたインスリンがどこから生じたのかは分かっていません。

 本研究は、胎盤を介して胎仔に移植した膵芽由来細胞が、出生後の膵臓で検出されることを示しました。今後さらに、iPS細胞由来の膵臓前駆細胞を胎盤内移植する際の細胞の到達や分化の研究への展開を目指します。

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プレスリリース

研究代表者

筑波大学医学医療系
高橋 智 教授

茨城県立医療大学医科学センター
濱田 理人 教授(兼 筑波大学医学医療系客員研究員)

掲載論文

【題名】
E12.5 pancreatic bud-derived cells are detected in recipient pancreata after intraplacental transplantation, but Pdx1-deficient recipients lack a macroscopically detectable pancreas
(胎盤内移植後、胎生12.5日目の膵芽由来細胞は受け手の膵臓で検出されるが、Pdx1欠損受け手では肉眼で確認できる膵臓を形成しない)
【掲載誌】
Scientific Reports
【DOI】
10.1038/s41598-026-65314-w

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