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ザレンスカヤ・ダイアナ・レナトワナさん(生命環境学群 生物資源学類4年次)

人生で一番成長したつくばの4年間

ザレンスカヤさん写真1

ザレンスカヤ・ダイアナ・レナトワナさん

ザレンスカヤさん写真2

生命環境学群 生物資源学類4年

 「この4年間は、自分の人生の中でも一番成長できた時だった。筑波大学に留学して本当に良かった」。本学生物資源学類を今年3月に卒業予定のザレンスカヤ・ダイアナさんは、大学生活をそう振り返る。
 卒業研究のテーマは、日本茶の苦み成分のカテキンだ。内蔵脂肪の低減効果などがあるとされ、カテキンを増量した飲料も売られている。研究では、ペット容器で保存中に分解されることはないのかを調べている。
 研究だけでも忙しい日々だが、活動はそれにとどまらない。外資系の大型小売店でアルバイトをし、在日外国人向けに医療機関の紹介サービスなどを行う筑波大学発ベンチャーの運営を手伝っている。「1日の時間配分が難しい。でも、どれも今しかできないこと。貴重な経験だ」と充実した表情を見せる。
 卒業後は日本の大手マーケティング会社への就職が決まっており、「理系の知識も生かしつつ、国内外の企業を相手に、創造的な仕事がしたい」と胸を膨らませている。
 ウズベキスタン出身。高校まで首都タシケントで過ごした。母親は地元の大学で文学を教えていたことがあり、幼い頃からチェーホフやドストエフスキーの作品を読み聞かせしてくれた。そのおかげで文学好きになり、中学生の時に読んだのが「ダンス・ダンス・ダンス」など村上春樹の小説だった。独特な孤独感が漂う作品群に共感し、日本に行きたいと考えるようになったという。高校卒業後の2015年に来日。まずは父親の知人がいた名古屋市で、日本語学校に2年間通った。
 高校では理系だったが、イラストなどにも関心があった。本学を進学先に選んだのは、専門科目以外にも美術系など幅広い分野を学ぶ環境があると考えたから。キャンパスの自然が豊かなことも、気に入った。
 入学後は筑波大学留学生交流サークル(TISA)に参加し、留学や日本人学生と親交を深めた。ベンチャー企業を手伝うようになったのも、こうした交流がきっかけだ。
 「高校までは勉強ばかりしていた。大学では世界各国の友人ができ、遊びも、アルバイトも、勉強も充実していた。思った通りの生活ができた」と笑顔を見せる。
 コロナ禍の影響もあり、来日してから一度も帰国できていない。就職し、コロナ禍が収束したら、ウズベキスタンの両親を日本に招くつもりだ。成人し、人間として成長を遂げた自分の姿を見てもらうために。



後輩にひとこと

 大学時代は自分作りができる時です。幅広い学問分野が学べ、留学生も多い筑波大学はそれに最適の場です。私は筑波大学に入学したことで、世界中に友人ができました。皆さんもさまざまなことに挑戦し、学問を深め、友人や好きなこと見つけ出してください。

ザレンスカヤさん写真3
創基151年筑波大学開学50周年記念事業