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物理法則を学習し観測データからマントル対流を復元するAIモデルを開発

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(Image by sci-Media/Shutterstock)
 マントル対流の物理法則と観測データを同時に学習するAIモデルを開発しました。これにより「地表付近のマントルの動き」と「現在の地下の温度分布」という2つの限られた観測データから、直接観測できない過去の地球深部の温度やマントルの流れを高精度に復元することが可能になると期待されます。

 地球内部の80%以上の体積を占める岩石層であるマントルは、年間数cmの速度で非常にゆっくりと流れています。その一部がプレート運動として地表に現れ、地震・火山といったさまざまな地学現象の原動力となっています。その重要性にも関わらず、私たちがマントルについて知る手掛かりは、地質記録から推定される過去の地表の動きや、地震波観測データから推定する現在の内部構造に限られており、その実態は未解明です。

 本研究では、物理情報ニューラルネットワークという手法を利用し、観測データに加えて、マントルの動きを支配する物理法則も満たすように学習するAIモデルを開発しました。正解が分かっている2次元円環のマントル対流シミュレーションから、地表付近のマントルの動きと現在の温度分布を観測データに見立ててこのAIモデルに与えたところ、直接与えていない過去の地球深部の温度と流れを高精度に復元することに成功しました。今後この手法を高度化し、実データに適用することで、地球マントルの対流の歴史を高精度に読み解くことができると期待されます。

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プレスリリース

研究代表者

筑波大学システム情報系
中尾 篤史 助教

掲載論文

【題名】
Physics-informed machine learning framework to retroactively estimate mantle thermal convection from partial geophysical observations
(部分的な地球物理観測をもとにマントル熱対流を遡及的に推定する物理情報機械学習フレームワーク)
【掲載誌】
Journal of Geophysical Research: Machine Learning and Computation
【DOI】
10.1029/2026JH001310

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