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環境変動と持続可能社会構築を課題とする三菱UFJ環境財団寄附講義を新規開設

<寄附講義の概要>

干ばつ,異常気象,海面水位の上昇,感染症の拡大,生物種の絶滅などの世界各地での頻発など,気候変動を実感する災害や地球環境の変化事例が年々増大しています。

このような現状を踏まえ,2015年(平成27年)12月のパリでのCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)では「パリ協定」が締結され,現在社会が抱える気候変動に対して全地球規模で取り組む合意がなされました。これは全地球レベルでの国際的気候変動対策における画期的な出来事とされております。さらに,国連は国際社会が抱える地球規模課題の解決を目標とし,Sustainable Developmental Goals(SDGs)を設定し,国際的な枠組みで具体的な環境対策に取り組むよう促しています。

大学で高等教育を受ける全ての学生は社会に貢献する義務を負い,日本人学生か留学生かを問わず,このような地球規模課題に対して無関心でいることはできません。そして,未来の地球環境保全に対する科学的知見の集積に寄与し,その理解を進め,それを基盤に環境課題に立ち向かっていく義務を有することは論を待たないものと考えられます。

このような現状を考えるとき,現代の国際社会が直面する地球規模課題・問題の現状の本質に関する科学的理解やその解決策につながる学術的方策を意識しながら日々の学術活動に従事する必要があるという高い意識の構築を促す教育は不可欠です。

本寄附講義では,三菱UFJ環境財団の大学環境教育助成を活用し,国際的に通用する質の高い環境教育を受講生に提供する絶好の機会であると捉えています。そのため,地球環境問題に対して新たな視点を導入して講義内容を精査し,特別の寄附講義実行委員会を組織して授業を展開することを企画したところです。

そのような視点に立って,本寄附講義において「環境教育のモデルケース」を構築し,その教育モデルの効果を実証することによって,我が国の大学教育の質の向上を実現することは大きな意義があり,本寄附講義の最大の必要性でもあると考えるものです。

<目録贈呈式>

平成30年3月22日(木)学長応接室において,三菱UFJ環境財団 沖原隆宗理事長から,永田恭介学長に,目録の贈呈が行われました。

沖原理事長からは,三菱UFJ環境財団のこれまでの環境への取組みや社会貢献活動について紹介されるとともに,今回の筑波大学の企画について優れた取組みであり,今後の環境教育の充実に期待したとの発言がありました。

また,永田学長からは,筑波大学は総合大学であり,生命環境系においては多くの分野を擁しており,更には人文社会科学等の内容も取り入れ,大学の総力を挙げて充実させたい意向が述べられました。

<寄附講座の期間>

平成30年4月1日から平成33年3月31日

(沖原理事長から永田学長へ目録の贈呈)

(懇談の様子)
創基151年筑波大学開学50周年記念事業
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