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「ママもまんなか」子育て支援プロジェクト 発進!
筑波大学を中核とした産学官のチームによる子育て世代・女性の幸福度向上の研究開発プロジェクトが発進。アンバサダーに就任する関根 勤さん、関根 麻里さん、秋山 竜次(ロバート)さん、谷本 有香さん、野々村 友紀子さんら、テレビでお馴染みの方々も交えた記者会見が、8月28日に東京キャンパスで開かれました。
「ママもまんなか」と名付けられたプロジェクトは、筑波大学・つくばウエルネスリサーチによるデータ分析などをもとに、妊婦・子育てをする親の心身の健康への自律的な取り組みを促進するものです。全国12の自治体とも連携し、記者会見には自治体の市長も参加、抱負を語られました。
このプロジェクトは、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「包摂的コミュニティプラットフォームの構築」の一環として、5年間を事業期間とし、全国展開と社会実装を進めていく野心的なものです。プログラムディレクターである久野 譜也 教授(スマートウエルネスシティ政策開発研究センターセンター長・体育系/医学博士)は、次のように述べています。 『今回の我々のプロジェクトは、科学技術を基盤とした社会の価値観をより良い方向性に変化させていく社会技術の開発を目指し、さらにそれが5年の研究期間後に社会実装されていることを目指しています。今回発表した内容は、少子化対策としても期待大であり、是非成果を出して日本の課題解決に貢献したいと思います。』
「ママもまんなか」プロジェクト(研究課題名「地域住民の包摂性向上と妊婦・子育て女性のWell-being最大化に向けた社会技術の開発」)の研究開発責任者である松島 みどり 准教授(人文社会系/国際公共政策博士)によれば、『子育て支援策は様々あるものの、妊産婦や子育てをしている親自体への支援というものは、ハイリスクアプローチが中心であり、多くの親には届いていない。妊娠・産褥期は心身の健康状態が不安定になりやすいが、健康状態が悪化する前に地域の専門家とつながっていると、悩みを抱えた際に専門家に相談する確率が高まるという研究もある。そこで、子育てに行き詰まる、困る前に手を差し伸べる。困る人を減らすようなものにしていきたい。』と語っています。
プロジェクトの柱は2つ。「妊産婦の健康へのケアと健幸(健康・幸福)度の向上」、それに「社会全体の子育てへの寛容性向上策の開発」にあります。
前者は「健幸スマイルスタジオ」の創設。どこからでも参加できる週2回のオンラインクラスと、月1回の対面のクラスを組み合わせ、の体力向上、心のケア、そしてつながり構築を目指したDXプログラムで、参加のしやすさとリアルな交流を実現さしていきます。
後者は、独自のYouTubeチャンネルによる広報動画の発信に加え、全国キャラバンなどが構想されていて、アンバサダーの方々が参画し、子育て当事者だけでなく地域の人々の子育てへの理解を促進し、地域で支えていくことを目指しています。これは、今までの研究結果より母親の心身の健康状態が、周囲の子育てに対する不寛容さに影響されるということも明らかになっており、非常に重要な研究課題とされています。