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人工知能科学センター長 櫻井鉄也教授 日米AIパートナーシップの抱負を語る

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(左から櫻井 鉄也 人工知能科学センター長、重田 育照 副学長)
筑波大学は、4月9日にアメリカの首都ワシントンで基本合意が発表されたAIパートナーシップに参加することになりました。このパートナーシップには、アメリカ西海岸の都市シアトルにあるワシントン大学やNVIDIA、Amazonなどの大手企業が参画し、AI分野における研究、人材育成、アントレプレナーシップおよび社会実装の推進を目的とした10年間の連携の枠組みとなっています。NVIDIA社、Amazon社からは、5,000万ドル(約75億円)が支援されることになっており、早ければ秋以降の共同研究開始を目指して契約に向けた詳細の調整を進めています。

ワシントンでの調印式にも立ち会った担当の櫻井鉄也教授(人工知能科学センター長)は、帰国後の4月25日の記者会見で、今後の抱負を語りました。

【櫻井鉄也教授(人工知能科学センター長)】

『AIは今後社会のいろいろな場面で広く使われるようになっていくと考えられ、そのときに安心して使えるAIを実現していくことが重要であると考えています。一例として、AIをより発展させるために、複数の病院に分散したデータを安全に活用するAI技術の開発が考えられます。』

今回のパートナーシップを通じた日米間の密な連携については、次のように語りました。

【櫻井鉄也教授(人工知能科学センター長)】

『この連携によって、本学とワシントン大学や企業の研究者が日米を行き来していきます。学生も相互にキャンパスを行き来して、交流を深めながら新しいアイデアを生み出せればと考えています。
10年という比較的長い期間で行うことを踏まえて、しっかりと拠点として形成していきます。AIについては、やはり国内だけでなく、海外も含めて考える必要があるので、グローバルに研究を発信していけるような拠点を形成していきたいと思います。』

また、AI人材の育成について、今回のパートナーシップの果たす役割をこう語りました。

【櫻井鉄也教授(人工知能科学センター長)】

『学生にとっても、海外との実践的な研究に関わることは非常に良い経験になると考えており、そのような取り組みを通じて先端的なAIの研究開発ができるような人材育成にも貢献していきたいと思います。
一例としては、ポスドク研究員の参加や、博士課程学生の支援、日本からワシントン大学への派遣や参加企業でのインターンシップのサポート、キャンパス内で一緒に研究をする学生のサポートなどが挙げられます。学生に対しては、金銭的な支援のほか、AIのさまざまなソフトウェアを使うようなスキルアップを支援することも想定しています。』
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創基151年筑波大学開学50周年記念事業
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