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「Women in Science and Engineering」イベントを開催

写真:会場の様子

11月12日、つくばキャンパス内にて「Women in Science and Engineering」をテーマにしたラウンドテーブルディスカッションが開催されました。本イベントは2024年10月に始動した、国立台湾大学(NTU)、グルノーブル・アルプ大学(UGA)、筑波大学(UT)の三大学連携によるNTU-UGA-UT Trilateral Centerの公募プロジェクトの一環として実施されました。

NTUのHsiu-Yu Yu 教授(材料化学)、UGAのSigne Seidelin 教授(量子・固体物理)、同大学教員でJ-FAST*共同ディレクターのMarceline Bonvalot 准教授(半導体物理)、本学からは生命環境系の礒田 博子 教授(食品科学)が登壇し、自身のライフヒストリーを通じて、国際経験が女性研究者のキャリアに与える影響を率直に語りました。

Yu教授は、台湾で学部・大学院を修了後、米国で博士号を取得し、国際会議への参加を重ねてキャリアを築いた経験を語り、

「最初は海外に出るのが怖かったけれど、少しずつ挑戦することで自信がつきました」

と述べました。

Bonvalot准教授は、フランス、米国、日本と研究拠点を移しながらキャリアを築いてきた経験を紹介し、

「チャンスは挑戦を伴いますが、満足感もあります。合理的な決断を重ねてください」

とアドバイスを送りました。

Seidelin教授は、デンマーク出身で、フランスやスペインへの留学、米国での研究を経てUGAに着任した経歴を振り返り、

「言語や文化の壁に苦労しましたが、その経験が自分を強くしました」

と語りました。

礒田教授は、日本企業での研究職からアカデミアへの転身、家庭との両立を経て教授職に就いた自身のキャリアを紹介し、

「研究を続ける意欲があれば、いつかはポジションを取ることができます。夢は叶います」

と励ましました。

参加学生が異国での研究生活における言語や文化の壁、日常生活の課題についてシェアする時間もありました。また、UGAからの登壇者が、自校での研究を希望する日本人学生に対するサポートの姿勢を示すなど、今後の協力につながる可能性が広がりました。

本イベントは、NTU・UGA・UTの三大学による連携のもと、国際的な研究交流と女性研究者のキャリア形成を後押しする機会となりました。

*J-FAST
フランス国立科学研究センター(CNRS)が筑波大学に設置した国際共同研究拠点で、半導体物理を中心に日仏間の研究連携を推進しています。