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ラスカー賞授賞式 柳沢教授に基礎医学研究賞
9月17日、今年のアルバート・ラスカー賞の授賞式がアメリカ・ニューヨーク市内のホテルで開催され、基礎医学研究賞が柳沢 正史 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)機構長/教授に授与されました。
また、臨床医学研究賞の共同受賞3名のうち、本学大学院博士後期課程を修了した北沢 剛久・中外製薬参与/研究本部副本部長も出席され、受賞の喜びを分かちあいました。
柳沢教授は、「覚醒維持を促す神経ペプチド・オレキシンの発見と、オレキシンの欠乏により過眠症・ナルコレプシーが発病することの解明 ー 睡眠の本質的理解への飛躍的な進歩」が評価されたものです。米国スタンフォード大学のEmmanuel Mignot教授も、柳沢教授と共に受賞しています。
柳沢教授は、受賞のスピーチで次のように述べました。
私たちのオレキシン研究は、「特定の標的を定めず、結論もあらかじめ想定しない探索的な基礎科学」から始まったものでした。
共同研究者のClif Saperが、受賞に際しJCIに寄稿した記事の中でこう述べています。
「この種の基礎科学は現在、危機にさらされています。しかし、患者の治療につながる極めて重要な道を、これまで何度も何度も切り開いてきました。」
私もこのかけがえのない教訓を胸に刻みたいと考えています。
臨床医学研究賞の中外製薬・北沢参与によれば、筑波大学大学院で学んだのは、会社に、在職しながら学位を取得するプログラムがあるからとし、会社側の費用負担で学べるのは筑波大学だけということでした。中外製薬の研究者と筑波大学のつながりについて、大変意義のあることと述べていました。
授賞式には、本学の永田 恭介 学長、柳沢 裕美・生存ダイナミクス研究センター長・教授、櫻井 武 教授(IIIS副機構長)、船戸 弘正 客員教授も出席しました。
永田学長は、今回の受賞について、
「基礎研究から社会貢献に至るまでを讃えるラスカー賞に、柳沢先生が受賞されたことを誇りに思います。」
また、中外製薬の奥田 修 社長は、柳沢教授の受賞に祝意を述べた上で、
「中外製薬の3名同時受賞には、驚いています。中外製薬の研究力が世界的に評価されたと思います。」
と、その喜びを語っていました。
ラスカー賞は、医学医療分野で著しい業績を遂げた研究者に与えられるもので、アメリカ医学界最高の賞とされ、世界的にもノーベル生理学・医学賞に次ぐ名誉とみなされています。同賞はまたノーベル賞の登竜門とも言われ、これまで受賞した研究者の多くがノーベル賞を受賞しています。
2009年のラスカー賞、2012年にノーベル賞を受賞した山中 伸弥・京都大学iPS細胞研究財団理事長は、ラスカー財団理事として、授賞式に出席しました。
日本人4名の同時受賞について、次のような喜びのコメントをいただきました。
「私は審査員ではありませんが、理事会で承認する立場にあります。最初に受賞者を知った時には、本当にうれしかったです。トップの研究者は、日本には他にもたくさんおられるし、今回の受賞は日本の強さだなあと思います。」
今年のラスカー賞では柳沢教授のほかに、血友病A治療薬「ヘムライブラ」(一般名:エミシズマブ)の開発が評価された、中外製薬の3名が臨床医学研究賞も受賞しています。